世界の食用魚の50%が養殖魚で、その生産高は6,660万トン、一方、日本の養殖魚の生産高は28万トンで0.4%以下になってしまった。
(※2014年の経済白書より)
築地のお寿司屋さんには日本の代表魚のブリやカンパチ、ヒラマサ、鯛がほとんどの店頭から消えている。和食の代表と言われるお寿司の
ネタの70%以上は輸入魚で、国産は卵とお米だけ。高級洋食店で国産の牛肉の方が多く使われていると言う。
日本列島は、南太平洋から北上する黒潮と栄養豊富なベーリング海から南下する親潮に囲まれた世界でも類を見ない
海洋環境に恵まれた漁場を持ちながら、養殖の生産高が0.4%にも満たないのは悲しい。
天然ブリに脂が乗って一番おいしい季節に養殖ブリの出荷が始まる。
天然ブリが豊漁になると養殖ブリの価格は暴落し、養殖業者は輸入魚のサーモンやマグロのように長期契約ができないため事業計画も
作れないと言う。
農家は、ハウス栽培で収穫したキュウリやトマトを露地栽培の最盛期を外して周年出荷している。脂がのった寒ブリと同等品を夏でも
出荷できれば・・・と、高機能サプリメントであるビタプレシリーズの研究・開発に取り組んで10年になる。
天然の寒ブリと同等品の脂質を蓄えた秋ぶりを9月に仕上げることができるようになった。
さらに、3年前から、うま味成分の向上、DHA・EPAがクロマグロの10~20倍以上蓄えた人の健康維持にも関心の高い高級養殖魚を
育てる事に成功した。
これまでは生産量も少なく、長崎の近郊でしか出荷していなかった秋ぶりが、今年度初めて東京に初上陸、大手スーパー100店以上の
店頭で9月1日から新発売されることになった。
水産王国の奪還を目指す腕自慢の養殖業者の方々が、国産魚の少ない8月に、冬場の「氷見の寒ブリ」に負けない「極上秋ブリ」や
「極上アカバナ」「極上ヒラマサ」の出荷ができるようになった。
手間暇を惜しまず、生餌で育てた高級養殖魚が水産王国奪還のトリガー(引き金)となればと心から願っている。
「海に囲まれた日本を守るのは戦闘機だけではない」
「日本の海で育った魚を食べる事が、国境の島の産業を繁栄させ、国土を守る事に繫がる」